人体への負担が少なく速写を追求した製品を多く取り揃えるSPIDERのSPIDER PRO Single Camera System V2と、コンパクトで機能性に優れた製品を多岐に展開するPeak DesignのDUAL PLATEを組み合わせてNikon Z9に装着してみました。
動きのあるスチール撮影から、アルカスイスやRC2のプレートに対応した三脚の雲台などに乗せて動画撮影などの据置による運用もする事ができる様になり、これまで以上に使い勝手が良く、快適な取り回しができる様になったので、その一連をレビューしようと思います。
速写と複数規格のプレートに対応!スチール機、動画機の両方での運用に最適な組み合わせ
まずは、スチール撮影において、速写や普段使いで手軽にカメラを持ち運ぶ事のできるSpiderのDSLR Camera Plateを装着します。今回は、一眼レフカメラではなく、筆者であるtoiro.onlineが愛用するNikon Z9に装着することにしていこうと思います。
Nikon Z9のように縦グリップがある場合は、DSLR Camera Plateを装着しましょう
Spider製品はインチサイズの六角レンチが必要
SpiderのDSLR Camera Plateを装着するには、DSLR Camera Plateのプレートに収納されている六角レンチを用いてネジを絞めます。日本で流通しているミリ単位の六角レンチではなく、インチ単位の六角レンチに対応しているため、普段お使いの六角レンチに対応していない場合は、確認して見て下さい。
DSLR Camera Plateの場合は、プレート自体にインチサイズの六角レンチが滑り込ませるように収納されているため、問題なく締めることができました。
装着する向きや位置については、ボールヘッドがある部分が、レンズ側に向くように配置し、回転防止のためのカメラバンパーが縦グリップに当たらない位置に装着しました。カメラバンパーは分厚い一眼レフカメラを想定した設計になっているため、縦グリップ型の場合、
横置きか後ろ倒しで置くことになる。レンズを装着しないと後ろ倒しになる程バランスを取る事自体難しい
気になる方も多いと思うので、SpiderのDSLR Camera Plateを装着した状態で、Nikon Z9を平置きしてみた様子がこちらです。NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sのレンズを装着した状態でデスクの上に置いているだけですが、大きく傾いていて、レンズを付けていないと後ろに倒れてしまいそうでした。
レンズを装着していることで、重心がボディ直下ではなくレンズマウントあたりになったことで、バランスがとれているように思います。ある意味、Nikonのカメラに限らないのかもしれませんが、レンズを装着した際の重心部分も考慮されてか、重たい機材を長時間持ち続けても負担にならないのは、こうしたバランスがあるからこそなのかもしれません。
複数のプレート規格に対応と言えばPeak Design DUAL PLATEがおすすめ!
続けて、SpiderのDSLR Camera Plateには三脚などの雲台に取り付けるためのアルカスイスなどの規格に対応していないため、Peak DesignのDUAL PLATEを組み合わせていきます。
Peak Design DUAL PLATEは優れもので、アルカスイス互換でもありながらManfrotto社が提供する三脚のプレート規格は「RC2」なので、その両方に対応しながらもコンパクトで機能的なプレートとして、大変気に入って使っているプレートの一つです。
これをSpiderのDSLR Camera Plateと組み合わせて装着するにあたり、三脚ネジ穴が2つある事に気付くと思います。私は一時的にでもPeak DesignのCaptureに装着することを想定して、ボールヘッドから離れた方の三脚ネジ穴に取り付ける事にしました。
キーケースに付けておける折り畳み可能な六角レンチ
Peak DesignのDUAL PLATEはミリ単位の六角レンチなので、普段使いの六角レンチで装着することができます。因みに、使っている六角レンチは、これまたPeak Designのトラベル トライポッドに付属していた六角レンチです。
アルカスイス互換の三脚で下手な出っ張りなどがないため、カバンの中やポケットなどに差し込んでもスマートで、こちらもボールヘッドの仕様なので使いやすくて重宝しているのですが、価格が10万円程します。。。
折りたたみのできる六角レンチだけが欲しいという方向けに、Peak Designでは六角レンチだけの販売も行われているようです。折り畳んでキーケースに付けておいても良さそうです。
使用頻度と使い勝手重視ならプレートをダブル付けだとしても気にしない
Peak DesignのDUAL PLATE装着後に、Peak Designのカメラ用クラッチ「CL-3」を取り付ければ完成です!少し歪んでいるようにも見えますが、Nikon Z9の縦グリップやSpiderのDSLR Camera Plateが曲線で描いたように丸みがあるため、パッと見た時はどことなく歪んで装着されているように見えてしまうみたいです。こればかりは仕方ないので、それよりも使い勝手を重視した今回の内容なので、気にしないことにします。
縦グリップでの撮影もできなくはないが、グリップへのフィット感は失われる
今回のプレートに限らずだと思いますが、縦グリップを握って撮影を行うには、SpiderのDSLR Camera Plateが指と指の間に入り込むため、グリップへのフィット感は失われてしましました。とは言え、シャッターボタンやISO、露出に加え、前面のF値ダイヤルや背面のシャッタースピードダイヤルへは指が届く範囲なのでアクセスには問題ありません。縦グリップでの撮影を頻繁に行うのであれば、そもそもプレート自体を付けない方が多いと思うので、あくまで参考として載せておきます。
兎にも角にも、これで、私にとっての実用的で汎用性のあるプレートの在り方についてゴールが見えた気がしています。レンズ沼ならぬプレート沼からの脱却成功を喜びたいと思います!
最後まで読んでいただきありがとうございます。是非、参考にして使い勝手を追求して見て下さい。