最近流行りのチューリップやこれから梅雨入りで咲き出す紫陽花など、季節ごとに様々な種類の花が咲きますよね。
この記事を執筆している5月現在、道端に咲いたタンポポも、いつの間にか綿毛が散って白い花が咲いていたりします。
今回は、そんな日常に溶け込んだ花にフォーカスを当てて、NikonのNIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sでドリーミーフォト撮影にチャレンジしてきましたので作例を交えてレビューしていこうと思います。
作例から紹介!
5月のGW明けで梅雨入り間近ということもあり雨が多くなってきたので撮ってきました。
まずは作例からマクロならではの写りをご覧ください。
マクロレンズを持つのは初めてですが簡単にこのように花に近寄って写真を撮ることができます。
花びらについた水滴はもちろんですが、透き通った花びらの雰囲気もしっかりと捉えて撮ることができました。
ボケ感も素晴らしく、手前から奥へと連続する花もボケ感がとろけるように撮れているのがお分かりいただけるかと思います。
NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sの最短撮影距離は0.5-0.29mと標準レンズでは難しい距離感を難なくクリアできるのはもちろんで、ピントが合えばこれまでに見たことも繊細な世界を撮影できます。
このように花のドリーミーフォトを撮影するには中望遠のマイクロレンズさえあれば誰でも手軽に撮ることができ、小さな花だからこそ花びらの形や色、その場の雰囲気をクローズアップして魅力を表現する写真に仕上げるための第一歩となります。
中望遠レンズ「NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S」のスペック
ドリーミーフォト撮影を可能とする事が分かったところで、撮影機材について見ていきましょう。
4.5段の手ブレ補正効果で手持ち撮影をサポート
花を被写体としてマクロレンズでの撮影をする場合、主に野外での撮影シーンが多くなるかと思います。
その場合、三脚を立てて撮影するのも良いのですが、都度三脚の位置を探りながら画角とアングルを探すのは大変です。
NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sはそんな手間がかかる三脚を取り付けなくともしっかりと撮影できるようにと4.5段の手ブレ補正効果が得られます。
今回私はNikon Z9で撮影しましたがボディー本体の手ブレ補正効果も合わせると、手ブレについては気にすることなく撮影する事ができるようになります。
手ブレ補正効果は気軽に撮影するための味方ですね!
わずか0.29mの最短撮影距離でf/4.5の絞り
NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sの最短撮影距離は撮像面からわずか0.29mです。
中望遠レンズでありながら花や植物にグッと近づいて撮影できるため、前後の風景をピント合わせしたところへ集中したかのような圧縮効果が得られるため、より被写体を際立たせてくれます。
また絞り値については製品名ではf/2.8ですが最短撮影距離0.29mの場合はf/4.5です。
実質F値と言われるものらしいのですが主に屋外で撮影している分ではシャッタースピードを下げたり、ISO感度や露出を調整することで回避できるので気になるレベルではありません。
Nikon最高水準を満たしたS-Lineという称号への信頼
Z マウントレンズの「S-Line」は、脈々と受け継がれてきたニコン独自の設計指針と品質管理をさらに厳格化したNIKKOR Z レンズの中でも、さらに高い基準を満たすレンズにつけられた称号です。
Zマウントレンズ群では殆どがS-Lineのため当たり前のようにも見受けられてしまうのですが、どのようなシーンやシチュエーションであっても気軽に撮影できるということは大きなアドバンテージで有ることは間違いありません。
ふんわりやわらかなドリーミーフォトを撮影するためのポイント
ここからは、花をとろけるような柔らかな写真を撮影するためのテクニックについてご紹介します。
ドリーミーフォトを撮影するためにはいくつかのポイントを抑えることで、誰でも簡単に撮影することができるため、挑戦される方は参考にしていみてください。
撮影機材は中望遠マクロレンズで撮る
マクロレンズは被写体に近づいて撮影できるだけでなく前後にとろけるような美しいグラデーションを作り出すことができます。
同じ中望遠レンズでは小さな花などに寄った同様の写真を撮影することは難しく花の質感や細部の描写するにはテクニックだけでは敵わない部分があります。
これまで写し撮ることのできなかった世界観をマクロレンズによって可能としています。
主役となる被写体はアングルで語る
マクロレンズで近づいて撮影できることを活かして小さな花をどのように撮りたいのかでアングルを調整します。
どんなに小さな花でも凛々しく咲き誇るその姿を撮りたいのであれば、ローアングルから見上げるように撮影するのも良いでしょうし、ポツンと咲く花を表現したい場合は1歩2歩離れて上から撮影するなど様々です。
どのように表現したいかによってアングルを調整することでメッセージが変化させることができるので、撮影する際は可動式液晶のカメラを使用することをオススメします。
前後のボケを活かして包み込むように主役を引き立たせるオーラを作る
ドリーミーフォトとして主役にフォーカスを当てて引き立たせるのにボケは欠かせません。
前後にボケを取り入れるために草花を掻き分けながら被写体に近寄るのではなく、あえて離れた位置から前ボケができるように幾つか重なり合うポイントを選んで撮影します。
こうすることで主役となる被写体を浮き立たせるようなオーラのある写真を撮影することができます。
オーラとなるボケは被写体と同系色を入れることができると一層柔らかな雰囲気を作り出すことができるのでチャレンジしてみてください。
木漏れ日など光の演出を活用する
悪天候で木漏れ日が差すスポットに出くわなかったため作例としてご紹介できる写真がないのですが、被写体となる花だけに日が差す幻想的な場所があった際は、これまでのポイントを抑えて撮影をすることでよりムードある写真を撮影することができます。
狙って撮影できないシーンだからこそ撮影できた際の自然の美しさを味わうことができるのではないでしょうか。
まとめ
NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sでドリームフォト初挑戦として、撮影機材の紹介からドリーミーフォト撮影するためのポイントについて記事にしました。
私にとってマクロレンズを使った撮影は初めてだったのですが、想像以上に美しい描写力や手ブレ補正などによりうまく撮影できたのではないかと思わせれくれる写真を撮ることができました。
ドリーミーフォトとしては前後のボケを活かした撮影をするのにアングルが重要になることをお伝えさせていただきましたが、雨の中だと傘をさしながらになるためレインコートやカメラ本体を水滴から守るカバーなどを付けて撮影に挑んだ方が良さそうだと感じました。
また木漏れ日を狙って撮影するには事前のリサーチも必要で、天候や時間、時期によって同様の光が入るとも限りません。
自然の中で咲く花を撮影する面白さの醍醐味はそうした条件をクリアして時に初めて思い通りに撮影できた時ではないでしょうか。
ぜひ思い通りに美しく咲く花を撮ってみてください!